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湯灌によって家族に 「微笑み再び」
今回は、「湯灌」を行ったことで家族に「微笑み」が戻った事例を紹介します。
ご家族と納棺師の方には了解を得ています。
ご自宅で亡くなった方でしたが、引きこもりがちのためご自宅で静養「敗血症」が原因でした。
目は開いたまま口も大きく開いたままの状態で、解剖の後、搬送しました。後頭部や肩、首スジに縫い跡があり、動かすと確実に体液、血液が流れ出そうでした。駆けつけたご遺族の中には、小学生と思われるお子様の姿もありましたが、お顔を見て「怖い」と泣いておられました。ただ、ご家族がご覧になりたいとおっしゃれば、念は押しますがお断りはしません。
簡単な葬儀で済ませるとのご依頼だったので、どうかとは思いましたが思い切って「湯灌、納棺」をおすすめしました。
弊社斎場では初めてのケースです。もともとプラン料金を低く設定しているので、5~8万円もかかるサービスはかなり高額で依頼を受けることがなかったのと、私自身24時間後には荼毘に伏すご遺体に高額サービスをする必要がないと考えていました。しかし、今回は違います。経験上これは、おすすめしたほうが良いと思いました。
この日は前日から寒さが増し、湯灌師を手配するのも困難でしたが、4社目にやっと引き受けてくださる会社が見つかり手配しました。
かなり長いこと寝たきりでお風呂も入っておられなかったようでした。係の方は、丁寧に逆さ水から足、頭、手、お腹と手際よく洗い進み、きれいに仏衣を着せ、ひげも剃り、シャンプーのあと髪も整え少しファンデーションも塗り、なんと見違えるようにハンサムに仕上がりました。
納棺の準備が出来、ご家族をお呼びして、お顔をご確認頂いたところ、あんなに沈んでいたご家族の顔に「微笑み」が戻ったのです。口々に「よかった、安らかな顔になった」と喜ばれ、小学生のお子様もニコニコの顔になったのです。
嘘みたいに笑顔になられたご家族。ご家族の気持ちが救われた瞬間を見た気がしました。お通夜を家族水いらずで過ごし、滞り無くお式は済みました。
ああ よかった。
今回も いま何が必要か?なにがお客様にとって心の支えになるのかを考えています。
ほんとにおすすめしてよかった。