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代表ブログ

ひとりひとりの人生を大切に生きる

家族葬つばき会館長崎南斎場の代表ブログをご覧いただきありがとうございます。弊社は「家族葬・密葬・直葬」を大切に考えている小さな葬儀社です。

ご無沙汰しておりました。ちょっとバタバタして面倒くさい病発生しておりました。はっきり言って謎の亡くなり方する人が増えてる感じするのですが・・・・葬儀屋さんの肌感覚。間違ってない気がします。

 

弊社を選ばれるご家族は、「費用を抑えたい。」「大げさな葬儀にしたくない。」「秘密にしたい。」という方が多いです。この傾向はコロナ禍で益々増え、しばらくはその方向に向かって進むだろうと予想しています。そうはいっても人が亡くなるというのは大きなことで、リアルが一番。そばにいる安心感やぬくもりが大切だと思います。オンライン葬儀とは言いますが、オンラインでは済まされない空気感はきっと残っていくだろうと思います。

 

60代前半で亡くなられたお父さん。私は事務所で遺影写真を作成していました。背景を季節のあじさいにするか?青く広い海にするか?悩んでいました。そこにスタンド生花が送られてくる連絡があり、喪主様に「○○さまから生花が届きます。」とお伝えしました。すると「???」どなたからかわからない感じです。すぐにご親戚に電話で尋ねられていました。15分くらい経過して、その贈り主がお父さんが20歳で結婚し、その後離婚した前妻さまとの間に生まれた女の子の会社からのものだったのです。その電話の内容がかなり大きな声だったのと、一緒にいた再婚の現家族の息子さんとお嬢さんが「え~!!!!」と驚きの声を発せられ、私にも内容が全部聞こえてしまいました。お嬢様は自分にお姉さんに当たる存在がいることを知っていたようでしたが、息子さんは初耳だったようで、父親の葬儀中に異母兄弟の存在を知り、更にはその姉が葬儀に出席することになりそうだとの流れになりました。

この状況、ないわけではないですが20代の青年が初めて自分の姉に会い、それが父親の葬儀。なんとも言えない空気。

 

「大変な状況のお話・・・すみません。聞こえてしまいました。迎えられますか?そんなときに申し訳ないのですが、遺影の背景はどちらがよろしいですか?」と図々しくお尋ねしたところ「あじさい」に決まりました。なぜそんな時にお尋ねしたかと言うと、私にもちょっと考えがあったのでした。

 

私の父が亡くなった時に死亡届や、相続手続きなどで「戸籍」をまじまじと見て、父に離婚歴があったのを知り驚愕したことを思い出したのです。私の父には前妻との子供はいないことがわかりましたが、隠していたというより「今の幸せな家族にあえて伝えるのがはばかられた。そんな機会がなかった。」のではなかったでしょうか?そしてもう一つ、私も離婚歴があり、息子は前夫の子。前夫はその後再婚して子どもが3人できました。私の息子が成人式を迎えるタイミングで2歳くらいで離れてしまったお父さんに会いたいといい始めたので、私は前夫にそのことを伝えました。異母兄弟には自分がお兄さんであることを隠して一緒にプールに遊びに行ったのです。自分が一人ではないこと「兄弟がいる。」ということがとても嬉しかったようで、HKB(AKB)のオーデイションを妹が受けるらしいと喜んでいました。

しかし、一緒にプールに行ったことが再婚の奥様に知られてしまい、怒りを買い、その先連絡をすることができなくなってしまったのでした。そんなことを思い出し、複雑な心境同士の場面を、なんとか幸せな温かい時間にしたい!!!と思ったのでした。

「この遺影写真をもう一枚作製して、小さな額にお入れします。差し上げるかどうかは判断ください。私からのプレゼントです。勇気をもってお越しになるお嬢様は、ずっとずっとお父様に会いたい気持ちを抑えてきたのを、こんな形で再会なさる。せめてお写真だけでもお手元に届けたいと私は思います。」と小さく飾れる写真立てをお渡ししました。同じ写真を眺めてお父様を別の場所から偲びあうことができたらと。

 

結婚や離婚。子供のために離婚しない。再婚。

仕事に就く、辞める。起業する。人は自分の人生を瞬間の選択や、熟考の上の選択を重ねて生きていきます。テーブルの上にのせたコーヒーを今一口飲む。これも選択。全ては自分で選択して生きています。偶然はないと言います。自分で選択しているようで神様からの指示通りに動いている。とも言いますが、凡人の私にはわかりません。

 

私の持論ですが、言えることは一つ。悪意がある場合は除き

みな幸せになろうと思い選択している。だれも不幸になろうとして選択していることはない。

たとえ結果的に不幸になっても、借金だらけになっても。その時はその道が一番良いと考え選んだのであって、自分の判断のなかで悪い結果になったとしても、不幸になるためにそうしたのではない。ということです。

私は幸せになろうと思い結婚し子供を産みました。幸せのために離婚し、再婚しました。幸せのためにこれしかないと思い会社を辞め起業しました。家族やお取引先などにとんでもない迷惑をかけましたが、全て自分や家族のために一番いい選択だと思ってやってきました。魔がさしたこともあるし、病気にもなったし、自殺未遂も数えきれないほどして迷惑かけました。謝っても謝り切れないです。でも恩は必ず返します。

私が最初に離婚を決めた時、父はさほど落胆しませんでした。

「本当にいいんだな。自分が決めたこと。前を進んでいきなさい。道は必ずある。」と言ってくれました。いまその言葉が身に沁みます。

お父さんありがとう。その時は父の離婚歴知りませんでした。そうだったんだ・・・・

 

なごやかに葬儀が進み、空いた時間で初めて会う兄弟そろった写真を、お父さんの前で写していました。そしてお姉さんは私が作った遺影写真を大切に持って帰ってくださいました。

 

代わりにその人の人生を歩むことはできない、人はひとりひとり自分の人生を生きているのですね。

 

でも自殺はいけません。

 

合掌

 

 

 

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